2013年01月24日
歯 後編
歯 後編
彼女がボク宛てに書いた手紙には、恐ろしい秘密が隠されていた。
それを読んで、ボクの手は震えたが、それは、彼女の秘密を知ってのことではない。もっと恐ろしい、イビツな未来を予想して、震えたのだ。
『因果(いんが)』という呪いにとりつかれているのは、彼女だけではないのだ。どうしてもそれを伝えなくてはならない。
薄暗い病院の待合室で、こうして彼女への返事を書いている。
手紙とは不思議なもので、恥ずかしいことや秘密にしていたこと、知られたくない過去を伝えるとき、言葉よりも、楽に、してくれる。
それから、書くと同時に、ボクは懺悔(ざんげ)をしているのかもしれない。罪を償っているのかもしれない。
そして、奇跡を、願っている。
○
君の手紙を読んで、ボクは勇気をもらいました。秘密を告白する苦しみ、決意を、ひしひしと感じました。それに、甘えている訳にはいきません。だから告白します。ボクにも秘密があるのです。
遅くなってしまって申し訳ありません。言わなければ、とずっと悩んでいたのですが、君に嫌われるのが恐ろしかったのです。だけど、君が闘っている今だからこそ、告白する勇気を持てたのです。
もう過去のことなので、どうか、嫌いにならないでください。
ボクは七歳のとき、初めて自分の意志で、殺意を持って生き物を殺しました。
夏の日の午後、公園の木の上で、必死に鳴いているセミを見つけました。ボクはこのとき暑さでいらいらしていて、遊ぶために持ってきていた爆竹に視線を移しました。
一陣の風が、吹き、ボクの頬を撫でました。
今思えば、この風がボクを急(せ)き立てたように感じられます。何か、得体のしれない、意志を持って。
ボクはおもむろにセミを捕まえ、腹部に爆竹をつっこみ、火をつけて放り投げました。セミは一生懸命、飛んで、行きました。バタバタと、必死に羽を、はばたかせて。本能で、自分の身に降りかかっている災難を悟っていたのでしょうか。ボクにはわかりません。
セミの後をついていく火花。数秒後、セミは大きな音とともに破裂して死んでしまいました。
それからです。弱者を淘汰(とうた)する鬼妙(きみょう)な恍惚感、眼の前で命の灯火を消すときの快感、生存本能を刺激する勝利感、そういった感情が、心の中を渦まいたのは、それからなのです。
虐殺(ぎゃくさつ)という甘美な経験は、幼いボクに、麻薬のような高揚感(こうようかん)を与えました。
次の獲物は決まっていました。近所の林に出没(しゅつぼつ)する木登りトカゲ。これまでに何度も噛まれていて、いつか仕返しをしてやろうと考えていたのです。
セミを殺して一週間後、熱風の吹き荒れる中、大粒の汗を額に浮かべながらボクはトカゲ狩りに林へと出かけました。
目的の生贄(いけにえ)はすぐに見つかり、躊躇(ちゅうちょ)することなく捕まえました。噛まれることを想定して手袋をしていたので、指に噛みついたトカゲを見て、思わず口はしがつり上がりましたのを今でも鮮明に覚えています。
トカゲの特性を利用して、ボクは爆竹を噛みつかせました。それから先はいうまでもありません。
それからというもの、少しでもイライラしたり、不愉快な想い、悲しい想いをしたりすると
そのウップンを晴らすかのように、昆虫や小動物を始末していきました。もうやめよう、とは少しも考えませんでした。むしろその逆です。
この忌み嫌われるべき所業は、良くなるどころか、ますます増長(ぞうちょう)され、そのまま中学をむかえました。こんな子供がどれほど醜く、どれほど怪奇な心持ちで育ったのか。
中学になり、悪癖(あくへき)はエスカレートして行きました。今まで昆虫や爬虫類にとどまっていた殺戮が、ネコやイヌといった、とてもかわいらしい小動物に移行したのです。
ああ……この虐殺を、いくら手紙とはいえ、公表するのをためらってしまいます。思い出すだけでも自分自身を嫌悪してしまいます。
今でこそ、常識的な思考でもって考えられるのですが、当時は違いました。
腹部からあふれ出す臓物、うっとりするほど美しい血液、とろける脳髄、何とも形容しがたい悩ましい香り、それらが一体となり、ボクの心を麻痺させたのです。
今でも両手に、あの、ときの、感触、がぬくもりを持って残っているのです。
悲劇は、この罪が、誰にも発覚されなかったことなのです。
何故、ボクの異変に気づき、止めてくれなかったのでしょうか。快楽に身を投じる異様な中学生を変だと思わなかったのでしょうか。母子家庭だったので母親は忙しくしていました。学校の担任は三十人という大勢を相手にしているので、個人に眼を向けることが出来ませんでした。それでも、何処かで止めてくださいというシグナルを、誰も気づかないなんて、この業(ごう)の責任は誰にあるのでしょうか。
そうして、罪悪(ざいあく)は、さらに過激に、ある意味崇高(すうこう)ともいえる、完全犯罪へと発展してしまったのです。
高校に入学したボクには、必然とも云える帰結の場が待っていました。
女性と初めて交際し、彼女を心から愛しました。痒(かゆ)いところに手が届くというか、ボクが欲しているのを先に気づくというか、とにかく、とても優しくて、気の利く女性でした。
彼女といる時間は、とても幸福でした。
こんなボクが幸せになってもよろしいのでしょうか。
彼女と付き合っているとき、不思議と殺戮の衝動はなりを潜めました。このまま癖がなくなり、平常の暮らし、一般市民がいう常識を手に入れられるかもしれない、と安堵したものです。
ところがどうして、高校もあと数ヶ月で卒業というとき、ついに悪癖が爆発してしまったのです。そのきっかけというのが、ある日、野良犬がねずみを噛み殺すところを目撃してしまったからなのです。
ふつふつと湧き上がる地獄からの興奮、誘い、誘惑。再び姿を現した至福。そのときの感情を、いったい誰がわかってくれるでしょう。どうすれば理解できましょう。
ある暑い夏の日でした。彼女とちょっとした口論があり、ボクの心の中に、じわじわと地獄からの誘いが沸いてきました。
ああ……もうお分かりですね。そうです、そうです、ボクは取り返しのつかない領域へと足を踏み入れてしまったのです。二度と戻ることのできない領域へ。
そのときの状況を、いくら手紙とはいえ、鮮明に語ることは出来ません。
死体が出なければ事件にはなりにくい。ボクはその言葉を何処かで聞いたことがあり、それを利用し、証拠を隠蔽(いんぺい)しました。
ボクは彼女を食らったのです。
かけらをも残さずむさぼり食ったのです。
凶器である包丁と血痕のついた絨毯(じゅうたん)は、学校にある焼却炉へ投じ、食べることの出来なかった骨は、コナゴナにして海の砂浜へとばら撒きました。
こうして、彼女は失踪という形になり、完全犯罪が成立したのです。
しかし、ボクの心は後悔の念に襲われました。セミやトカゲ、イヌやネコ、牛やヤギを殺すのとは訳が違いました。なぜなら、ボクは彼女を、心から愛していたからです。
一時的な快楽に身を投じ、かげがえのない命をこの手で刈り取ってしまった。このやるせなさ、切なさ、くやしさ。後悔しても後悔しきれません。
それからというもの、ボクの悪癖は鳴りをひそめました。彼女の犠牲によってボクの病は完治したのです。
これがボクの秘密なのです。
彼女の死から一変し、ボクは一度も、たったの一度も、非道なる行為を行いませんでした。
法による裁きは受けていません。それでもいろいろな形で罪は償ってきたつもりです。
こんなボクが幸せになってもいいのでしょうか。
これからは自分の命に代えて、あなたを幸せにします。
そして、無事に、二つの命を誕生させてください。
○
突然、分娩室の扉が勢いよく開けられ、中から蒼白となった女性の看護師が転がり出てきた。
ボクは手紙を隠し、異常極まりない出来事に不安を抱きながら、看護師の元へと駆け寄った。
どうしたのですか、と聞いても、彼女は言葉にならない言葉を発しながら、分娩室の扉を指差すだけだった。
不安をおさえ、ボクはゆっくりと腰を上げた。不安がよぎる。妻の身に、子供の身に、何かあったのだろうか。しかし、ここでしり込みしている訳にはいかない。この眼で、しっかりと結果を見届けなければならない。
重くなった脚を、必死に前へ出す。
扉までわずかな距離なのに、はるか彼方のように感じる。
脇の下に、汗がにじむ。
《罰》という文字が、頭に浮かぶ。
扉へたどり着いた。ドアノブを握りしめ、呼吸を整え、開ける。
赤ん坊の泣き声がふたつきこえる。
震える医師が見える。
数人の看護師が失神している。
分娩台が朱(しゅ)に染まっている。
ボクは思考が麻痺したまま、中へと足を踏み入れた。
双子の赤ん坊は、無事に産まれていた。
ボクはそっと腕を伸ばし、我が子らを抱きしめようとした。
双子の赤ん坊たちはボクに抱かれたいのか、父親に会えてうれしいのか、にやりとして見せた。なんてかわいらしいのだろう。ありがとう。これ以上の幸せはない。
妻の腹を食い破って産まれてきた赤ん坊たちを抱きしめ、ボクは天を仰ぎ、感謝した。
人を一度でも殺したら、狂ってしまう。戦争体験者の言葉。
だからボクは、このとき、笑顔だったのかもしれない。
完結編へつづく
彼女がボク宛てに書いた手紙には、恐ろしい秘密が隠されていた。
それを読んで、ボクの手は震えたが、それは、彼女の秘密を知ってのことではない。もっと恐ろしい、イビツな未来を予想して、震えたのだ。
『因果(いんが)』という呪いにとりつかれているのは、彼女だけではないのだ。どうしてもそれを伝えなくてはならない。
薄暗い病院の待合室で、こうして彼女への返事を書いている。
手紙とは不思議なもので、恥ずかしいことや秘密にしていたこと、知られたくない過去を伝えるとき、言葉よりも、楽に、してくれる。
それから、書くと同時に、ボクは懺悔(ざんげ)をしているのかもしれない。罪を償っているのかもしれない。
そして、奇跡を、願っている。
○
君の手紙を読んで、ボクは勇気をもらいました。秘密を告白する苦しみ、決意を、ひしひしと感じました。それに、甘えている訳にはいきません。だから告白します。ボクにも秘密があるのです。
遅くなってしまって申し訳ありません。言わなければ、とずっと悩んでいたのですが、君に嫌われるのが恐ろしかったのです。だけど、君が闘っている今だからこそ、告白する勇気を持てたのです。
もう過去のことなので、どうか、嫌いにならないでください。
ボクは七歳のとき、初めて自分の意志で、殺意を持って生き物を殺しました。
夏の日の午後、公園の木の上で、必死に鳴いているセミを見つけました。ボクはこのとき暑さでいらいらしていて、遊ぶために持ってきていた爆竹に視線を移しました。
一陣の風が、吹き、ボクの頬を撫でました。
今思えば、この風がボクを急(せ)き立てたように感じられます。何か、得体のしれない、意志を持って。
ボクはおもむろにセミを捕まえ、腹部に爆竹をつっこみ、火をつけて放り投げました。セミは一生懸命、飛んで、行きました。バタバタと、必死に羽を、はばたかせて。本能で、自分の身に降りかかっている災難を悟っていたのでしょうか。ボクにはわかりません。
セミの後をついていく火花。数秒後、セミは大きな音とともに破裂して死んでしまいました。
それからです。弱者を淘汰(とうた)する鬼妙(きみょう)な恍惚感、眼の前で命の灯火を消すときの快感、生存本能を刺激する勝利感、そういった感情が、心の中を渦まいたのは、それからなのです。
虐殺(ぎゃくさつ)という甘美な経験は、幼いボクに、麻薬のような高揚感(こうようかん)を与えました。
次の獲物は決まっていました。近所の林に出没(しゅつぼつ)する木登りトカゲ。これまでに何度も噛まれていて、いつか仕返しをしてやろうと考えていたのです。
セミを殺して一週間後、熱風の吹き荒れる中、大粒の汗を額に浮かべながらボクはトカゲ狩りに林へと出かけました。
目的の生贄(いけにえ)はすぐに見つかり、躊躇(ちゅうちょ)することなく捕まえました。噛まれることを想定して手袋をしていたので、指に噛みついたトカゲを見て、思わず口はしがつり上がりましたのを今でも鮮明に覚えています。
トカゲの特性を利用して、ボクは爆竹を噛みつかせました。それから先はいうまでもありません。
それからというもの、少しでもイライラしたり、不愉快な想い、悲しい想いをしたりすると
そのウップンを晴らすかのように、昆虫や小動物を始末していきました。もうやめよう、とは少しも考えませんでした。むしろその逆です。
この忌み嫌われるべき所業は、良くなるどころか、ますます増長(ぞうちょう)され、そのまま中学をむかえました。こんな子供がどれほど醜く、どれほど怪奇な心持ちで育ったのか。
中学になり、悪癖(あくへき)はエスカレートして行きました。今まで昆虫や爬虫類にとどまっていた殺戮が、ネコやイヌといった、とてもかわいらしい小動物に移行したのです。
ああ……この虐殺を、いくら手紙とはいえ、公表するのをためらってしまいます。思い出すだけでも自分自身を嫌悪してしまいます。
今でこそ、常識的な思考でもって考えられるのですが、当時は違いました。
腹部からあふれ出す臓物、うっとりするほど美しい血液、とろける脳髄、何とも形容しがたい悩ましい香り、それらが一体となり、ボクの心を麻痺させたのです。
今でも両手に、あの、ときの、感触、がぬくもりを持って残っているのです。
悲劇は、この罪が、誰にも発覚されなかったことなのです。
何故、ボクの異変に気づき、止めてくれなかったのでしょうか。快楽に身を投じる異様な中学生を変だと思わなかったのでしょうか。母子家庭だったので母親は忙しくしていました。学校の担任は三十人という大勢を相手にしているので、個人に眼を向けることが出来ませんでした。それでも、何処かで止めてくださいというシグナルを、誰も気づかないなんて、この業(ごう)の責任は誰にあるのでしょうか。
そうして、罪悪(ざいあく)は、さらに過激に、ある意味崇高(すうこう)ともいえる、完全犯罪へと発展してしまったのです。
高校に入学したボクには、必然とも云える帰結の場が待っていました。
女性と初めて交際し、彼女を心から愛しました。痒(かゆ)いところに手が届くというか、ボクが欲しているのを先に気づくというか、とにかく、とても優しくて、気の利く女性でした。
彼女といる時間は、とても幸福でした。
こんなボクが幸せになってもよろしいのでしょうか。
彼女と付き合っているとき、不思議と殺戮の衝動はなりを潜めました。このまま癖がなくなり、平常の暮らし、一般市民がいう常識を手に入れられるかもしれない、と安堵したものです。
ところがどうして、高校もあと数ヶ月で卒業というとき、ついに悪癖が爆発してしまったのです。そのきっかけというのが、ある日、野良犬がねずみを噛み殺すところを目撃してしまったからなのです。
ふつふつと湧き上がる地獄からの興奮、誘い、誘惑。再び姿を現した至福。そのときの感情を、いったい誰がわかってくれるでしょう。どうすれば理解できましょう。
ある暑い夏の日でした。彼女とちょっとした口論があり、ボクの心の中に、じわじわと地獄からの誘いが沸いてきました。
ああ……もうお分かりですね。そうです、そうです、ボクは取り返しのつかない領域へと足を踏み入れてしまったのです。二度と戻ることのできない領域へ。
そのときの状況を、いくら手紙とはいえ、鮮明に語ることは出来ません。
死体が出なければ事件にはなりにくい。ボクはその言葉を何処かで聞いたことがあり、それを利用し、証拠を隠蔽(いんぺい)しました。
ボクは彼女を食らったのです。
かけらをも残さずむさぼり食ったのです。
凶器である包丁と血痕のついた絨毯(じゅうたん)は、学校にある焼却炉へ投じ、食べることの出来なかった骨は、コナゴナにして海の砂浜へとばら撒きました。
こうして、彼女は失踪という形になり、完全犯罪が成立したのです。
しかし、ボクの心は後悔の念に襲われました。セミやトカゲ、イヌやネコ、牛やヤギを殺すのとは訳が違いました。なぜなら、ボクは彼女を、心から愛していたからです。
一時的な快楽に身を投じ、かげがえのない命をこの手で刈り取ってしまった。このやるせなさ、切なさ、くやしさ。後悔しても後悔しきれません。
それからというもの、ボクの悪癖は鳴りをひそめました。彼女の犠牲によってボクの病は完治したのです。
これがボクの秘密なのです。
彼女の死から一変し、ボクは一度も、たったの一度も、非道なる行為を行いませんでした。
法による裁きは受けていません。それでもいろいろな形で罪は償ってきたつもりです。
こんなボクが幸せになってもいいのでしょうか。
これからは自分の命に代えて、あなたを幸せにします。
そして、無事に、二つの命を誕生させてください。
○
突然、分娩室の扉が勢いよく開けられ、中から蒼白となった女性の看護師が転がり出てきた。
ボクは手紙を隠し、異常極まりない出来事に不安を抱きながら、看護師の元へと駆け寄った。
どうしたのですか、と聞いても、彼女は言葉にならない言葉を発しながら、分娩室の扉を指差すだけだった。
不安をおさえ、ボクはゆっくりと腰を上げた。不安がよぎる。妻の身に、子供の身に、何かあったのだろうか。しかし、ここでしり込みしている訳にはいかない。この眼で、しっかりと結果を見届けなければならない。
重くなった脚を、必死に前へ出す。
扉までわずかな距離なのに、はるか彼方のように感じる。
脇の下に、汗がにじむ。
《罰》という文字が、頭に浮かぶ。
扉へたどり着いた。ドアノブを握りしめ、呼吸を整え、開ける。
赤ん坊の泣き声がふたつきこえる。
震える医師が見える。
数人の看護師が失神している。
分娩台が朱(しゅ)に染まっている。
ボクは思考が麻痺したまま、中へと足を踏み入れた。
双子の赤ん坊は、無事に産まれていた。
ボクはそっと腕を伸ばし、我が子らを抱きしめようとした。
双子の赤ん坊たちはボクに抱かれたいのか、父親に会えてうれしいのか、にやりとして見せた。なんてかわいらしいのだろう。ありがとう。これ以上の幸せはない。
妻の腹を食い破って産まれてきた赤ん坊たちを抱きしめ、ボクは天を仰ぎ、感謝した。
人を一度でも殺したら、狂ってしまう。戦争体験者の言葉。
だからボクは、このとき、笑顔だったのかもしれない。
完結編へつづく
Posted by BBあんり at 22:41│Comments(0)
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